子どもの入院に付き添うことになると、荷物の準備と並んで悩むのが「病室でネットは使えるのか」です。保護者は仕事や家との連絡・調べ物、子どもは動画やゲーム、学齢期ならオンライン授業や院内学級の課題——と、付き添い入院は家族2人分の通信が同じ病室に集まります。この記事では、公的調査で病院のWi-Fi事情を確認したうえで、通信まわりの必需品チェックリスト、必要な容量、付き添い入院に向くレンタルWiFiの選び方を整理します。
この記事の要点(先に結論)
- 患者用Wi-Fiを提供する病院は53.1%、ただし病院全体で使えるのは18.8%(電波環境協議会2024年度調査)。病室で安定して使うなら自前のWiFiが安心
- 付き添い入院は保護者+子ども+学校端末で複数台・大容量になりやすい。日次・月次の制限がない無制限プランを第一候補に(「無制限」表記でも、E5785の「1日3GB/月90GB超で最大128kbps」のような制限や、混雑時の速度制御がある場合があるので条件を確認)
- 期間が読めないので日割り・自動延長のあるレンタルWiFiが向く。病院受取は受付止めが基本、確実なのは自宅受取→持ち込み
- 通信以外の必需品(延長コード・モバイルバッテリー・イヤホン等)は病院の持ち込みルールを先に確認
付き添い入院でネットが必要になる場面
付き添い入院では、患者本人の入院とは違う「2人分」の通信ニーズが生まれます。
| 誰が | 何に使う | 通信量の傾向 |
|---|---|---|
| 保護者 | 職場・家族との連絡、きょうだいとのビデオ通話、病気や制度の調べ物、手続き、気分転換の動画 | 中〜多(ビデオ通話・動画が加わると一気に増える) |
| 子ども(未就学〜小学生) | アニメ・YouTube・知育アプリ・ゲーム | 多(長時間の動画視聴になりやすい) |
| 子ども(学齢期) | オンライン授業・院内学級の課題・学校配布端末での学習・友達との連絡 | 中〜多(授業の画質・時間による) |
とくに子どもの動画は「1日中つけっぱなし」になりがちで、保護者のスマホのテザリングでは容量も電池も足りなくなります。大容量〜無制限のモバイルWiFiを1台置いて家族の端末をまとめてつなぐのが、付き添い入院の基本形です。
病院のWi-Fiだけで足りる?(公的調査で確認)
電波環境協議会(総務省・厚労省等が参画)の2024年度調査(2025年6月公表・回答2,464病院)では、患者・来訪者が使えるWi-Fi(無線LAN)の提供状況は次のとおりです。
| 提供状況 | 割合 |
|---|---|
| 病院全体で提供している | 18.8% |
| 外来や病棟など特定のエリアで提供している | 34.3% |
| 今後提供する予定 | 10.5% |
| 提供する予定はない | 36.5% |
出典: 電波環境協議会「2024年度 医療機関における適正な電波利用推進に関する調査の結果」 p.3
合計53.1%の病院に何らかの患者用Wi-Fiがありますが、病院全体で提供しているのは18.8%にとどまり、病室で使えるかは病院の案内で確認が必要です。同じ調査では66.9%の病院に「携帯電話がつながりにくいエリアがある」ことも分かっています。病院によっては患者用Wi-Fiを病室で使えず、携帯電話もつながりにくいエリアがあるため、Wi-Fiの提供範囲と病室での電波の両方を入院先へ確認しておきましょう。病院Wi-Fiの調べ方は病院のフリーWi-Fi実態と調べ方、病室で電波が悪いときの対処は入院中スマホが圏外・病室の電波が悪い時の対処法にまとめています。入院先の病院に患者用Wi-Fiの案内があるかは、当サイトが218病院の公式サイトを確認した病院の患者用Wi-Fi一覧で事前に確認できます。
なお、患者用Wi-Fiが病室まで届いていても、時間制限(例: 6時〜21時)や1回あたりの接続制限、利用は患者本人のみといった運用の病院もあります。付き添い者の仕事や子どものオンライン授業を病院Wi-Fi前提で組み立てるのはリスクがあるため、入院案内で条件を確認したうえで、自前のWiFiを「保険」として用意するのが安全です。
通信まわりの必需品チェックリスト
付き添い入院の持ち物リストのうち、通信・電源まわりだけを抜き出しました。病院によって電気製品の持ち込みルール(申請制・使用可の機器の範囲)が異なるため、入院案内で確認してからそろえてください。
- モバイルWiFiルーター(無制限〜大容量。家族の端末をまとめてつなぐ)
- ルーターの充電器・ケーブル(同梱品を確認。返却時に全部返す)
- モバイルバッテリー(コンセントが遠い・使用制限がある病室に備える)
- 延長コード・電源タップ(病院の許可が必要な場合あり。ベッドサイドのコンセント数を確認)
- 子ども用イヤホン/ヘッドホン(大部屋では必須。音量制限付きが安心)
- タブレットスタンド(ベッド上で動画・授業を見るときに手が疲れない)
- 学校配布端末とWi-Fi接続の設定情報(自宅以外のWi-Fiにつなぐ手順を学校に確認。学校端末は接続先が制限されている場合がある)
- オフライン再生用のダウンロード(入院前に自宅Wi-Fiで動画・アプリを落としておくと通信量の節約になる)
- 保護者のPC・スマホの充電器(仕事や手続きに使うなら)
付き添い入院向けレンタルWiFiの選び方(3つの軸)
1. 容量:無制限を第一候補に
動画を毎日少し見る程度なら月20GB、毎日しっかり動画を見るなら50〜100GBが目安ですが、付き添い入院は子どもの長時間視聴+保護者の利用+学校端末が重なります。容量制プランで残量を気にしながら使うより、無制限プランを選んでおくほうが精神的にも楽です。無制限で借りられる機種と注意点は完全無制限のレンタルWiFi機種まとめで解説しています。
2. 期間:日割りと自動延長
付き添い入院は退院日が動きやすいので、1日単位で借りられて、延長が簡単な会社が向きます。NETAGEやWiFiレンタルどっとこむのように手続き不要の自動延長になる会社なら、退院が延びても通信が止まりません(返却しない限り課金は続くので、退院したら早めに返却を)。
3. 受け取り:確実なのは「自宅受取→持ち込み」
病院宛の配送に対応する会社は多いものの、病棟・病室まで届くことは少なく受付止めが基本で、患者宛の荷物を受け取らない病院もあります。入院日が決まっているなら、自宅で受け取って入院時に持ち込むか、家族に自宅受取→持参を頼むのが確実です。急な入院で病院受取が必要な場合は、申込前に病院側の可否を確認してください。
無制限で借りられる主なレンタルWiFi(料金例)
入院用途で比較されることの多い3社の無制限・大容量プランの例です(料金は変動するため申込前に公式でご確認ください)。
| サービス | 無制限・大容量の例 | 付き添い入院で見るポイント |
|---|---|---|
| NETAGE(ネットエイジ) | FS040W(完全無制限)1日495円/31日まで6,930円(税込) | 初期費用・事務手数料0円・自動延長。自宅・ホテル・会社・病院を配送先に指定可。往復送料1,100円・安心補償(1日44円/31日まで770円)は別 |
| WiFiレンタルどっとこむ | E5785(1日3GB/月90GB超で最大128kbps)1日496円/30泊31日7,430円(税込) | 大手。受取返却の選択肢が多く自動延長。受取手数料550円・ポスト返却517円ほかが別 |
| WiFiレンタル屋さん | FS050W(データ使用量の制限なし)1日990円/1ヶ月パック14,850円(税込) | 5G機。1ヶ月パックあり。病院受取に対応。延長はWeb手続き。往復送料1,100円は別 |
3社の詳しい比較や容量の考え方は入院中のレンタルWiFiおすすめと選び方【完全ガイド】、料金の抑え方は入院用WiFiの料金相場をご覧ください。
付き添い入院ならではの注意点
病院・病棟のルールを最初に確認
WiFiルーターは携帯電話と同じ電波を使うため、携帯電話の使用が禁止されている場所では使えません。小児病棟でも、病室内での使用可否・時間帯・電気製品の持ち込みは病院ごとに異なります。詳しくは入院中のポケットWiFi利用ルールを参照し、入院案内やナースステーションで確認してください。
大部屋では音と光に配慮
子どもの動画・ゲームはイヤホン必須、夜間は画面の明るさを落とすなど、同室の患者さんへの配慮が必要です。ルーターの置き場所も、同室に医療機器を使う方がいる場合はスタッフに相談しましょう。
子どものネット時間の目安を決めておく
入院中はどうしても動画時間が延びます。「食後1時間」「消灯30分前まで」など家庭内ルールを先に決めておくと、看護師さんの処置や休息の妨げにもなりにくくなります。
まとめ
- 病院全体で使える患者用Wi-Fiは2割弱。付き添い入院の通信は自前のWiFiを軸に組み立てる
- 家族2人分・複数台・長時間視聴になるので、無制限プランが第一候補
- 日割り+自動延長のある会社を選び、受け取りは自宅受取→持ち込みが確実
- 延長コード・モバイルバッテリー・イヤホン等の持ち込みは病院のルールを先に確認
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