「FS030W」「FS040W」「FS050W」——よく似た型番が並んでいて、何がどう違うのか分かりにくいと感じていませんか。この3機種はいずれも富士ソフト(+F/plusF)が出しているSIMフリーのモバイルWi-Fiルーターで、発売年が違う「3世代」の関係にあります。

この記事では、3機種のスペックと使い勝手の違いを、通信にくわしくない方にもわかるように整理します。結論を先に知りたい方は、すぐ下の要点ボックスをご覧ください。

この記事の要点(先に結論)

  • 3機種は FS030W(2016年・4G)→ FS040W(2020年・4G+ホームルーター化)→ FS050W(2023年・5G/Wi-Fi 6/eSIM) という3世代
  • 5G・eSIM・Wi-Fi 6・最大32台に対応するのは FS050Wだけ
  • 自宅でホームルーターとしても使いたいなら、別売ホームキット対応の FS040W
  • 軽さ(約128g)とバッテリー持ちを優先し、低速で十分なライトユースなら FS030W
  • 料金はすべて2026年6月時点。本体価格・レンタル料は変動するため、購入・契約前に必ず公式でご確認を

各機種の詳しいスペックは機種ページにまとめています。あわせてご覧ください。

3機種の違いを一覧で比較(2026年6月時点)

まずは主要スペックを表で見比べてみましょう。数値は富士ソフトの公式製品情報に基づきます。

項目FS030WFS040WFS050W
発売日2016年12月22日2020年7月7日2023年2月15日
通信世代4G/LTE・3G4G・3G5G(SA/NSA)・4G
下り最大(モバイル回線)150Mbps300Mbps5G 2.8Gbps/4G 1.6Gbps
上り最大(モバイル回線)50Mbps50Mbps5G 460Mbps/4G 200Mbps
Wi-Fi規格11a/b/g/n/ac(最大433Mbps)11a/b/g/n/ac(最大433Mbps、ホームキット時867Mbps)Wi-Fi 6(最大1,201Mbps)
同時接続(Wi-Fi)最大15台最大15台(ホームキット時32台)最大32台
サイズ(H×W×D)74.0×74.0×17.3mm76.0×76.0×19.6mm120.0×74.0×19.0mm
重量(バッテリー装着時)約128g約142g約198g
バッテリー容量3,060mAh3,060mAh4,000mAh
連続通信時間Wi-Fi最大20時間/BT最大24時間最大20時間5G時約9時間/4G時約11時間
USBコネクタmicroUSB(USB2.0)USB Type-C(USB3.0)USB Type-C(USB3.2 Gen1)
eSIM非対応非対応対応(最大8件)
動作モードモバイルモバイル/ホーム(別売ホームキット)モバイル/ホーム/カーの3モード
別売アクセサリクレードルホームキット+F 充電/LANステーション(クレードル)

数値はいずれも2026年6月時点の公式情報に基づきます。料金や在庫は変動するため、購入・レンタルの際は各販売店・事業者の最新情報をご確認ください。

補足:上り速度・Wi-Fi速度の読み違いに注意 ネット上の一部の仕様要約では、FS030Wの上りを「5Mbps」と書いたものや、FS050Wの上りを「900Mbps」とするものを見かけます。公式値では、FS030Wの上りはLTEで最大50Mbps(3Gは最大5.76Mbps)、FS050Wのモバイル回線の上りは5Gで最大460Mbpsです。FS050Wの「1,201Mbps」はあくまでWi-Fi(端末との間)の速度で、モバイル回線の速度とは別物です。この記事では公式値に統一しています。

世代でわかる3機種の立ち位置

3機種は「新旧」で性格がきれいに分かれます。世代の流れを押さえると、自分に合う1台が見えてきます。

FS030W(2016年):軽さとバッテリー持ちのロングセラー

FS030Wは2016年12月発売の4G/LTEルーターで、+F FS020Wの後継機です。docomo・au・SoftBankの周波数に対応し、SIMフリーで使えます。

最大の魅力は、約74mm四方・約128gという3機種で最も軽くコンパクトな本体と、Wi-Fiで最大20時間・Bluetoothで最大24時間という長いバッテリー持ちです。速度は下り最大150Mbpsと控えめですが、メールやSNS、ニュース閲覧、軽い動画程度なら十分にこなせます。「とにかく軽くて、1日中バッテリーが持つ機械がいい」という方に向いた1台です。

くわしいスペックは FS030Wの機種詳細 をご覧ください。

FS040W(2020年):自宅でも使える「2WAY」機

FS040Wは2020年7月発売の4Gルーターです。下り最大300MbpsとFS030Wの倍の速度になり、USBコネクタもType-C(USB3.0)へ進化しました。

FS040W最大の特徴は、別売の専用ホームキットに接続すると、自宅据え置きのホームルーターとしても使える点です。ホームキット利用時はWi-Fiが最大867Mbps(5GHz選択時)、同時接続が最大32台まで拡張されます。「外出時はモバイルルーターとして持ち歩き、自宅では据え置きで使いたい」という2WAYの使い方ができるのが、ほかの2機種にはない個性です。

くわしいスペックは FS040Wの機種詳細 をご覧ください。

FS050W(2023年):5G・Wi-Fi 6・eSIM対応の最新機

FS050Wは2023年2月発売の5G対応ルーターです。3機種で唯一、5G(NSA/SAおよびローカル5G)に対応し、国内のSIMロックフリールーターとしては初めてeSIMに対応しました。Wi-Fi 6にも対応し、下りはモバイル回線で5G最大2.8Gbps、Wi-Fiは最大1,201Mbpsに達します。

eSIMとnanoSIMのデュアルSIM構造により、2回線の切り替えやバックアップ保持も可能です。モバイル/ホーム/カーの3モードを搭載し、4,000mAhバッテリーで5G利用時に約9時間の連続通信ができます。速度・多台数接続・最新環境を重視するなら、まず候補になる1台です。

くわしいスペックは FS050Wの機種詳細 をご覧ください。

対応バンド・SIM・回線の違い

「自分のSIMで使えるか」を考えるうえで大切な、対応バンドとSIMまわりの違いを整理します。

対応バンド(公式値)

機種4G/LTE対応バンド5G対応バンド
FS030WBand 1/3/8/11/18/19/21(3G: Band 1/6/19)非対応
FS040WBand 1/3/8/11/18/19/21/26/41(3G: Band 1/6/19)非対応
FS050WBand 1/3/8/18/19/26/28/39/41/42n1/n3/n28/n41/n77/n78/n79

FS050WはFS040Wよりも対応バンドが広く、5Gのバンドも複数カバーしています。世代が新しいほど、対応する電波の幅が広いと考えるとわかりやすいです。

SIMの種類とeSIM

  • FS030W/FS040W:物理SIMのみ(eSIM非対応)
  • FS050W:eSIM+nanoSIMのデュアルSIM(eSIMは最大8件アクティベーション可能)

物理SIMのサイズ(microSIM/nanoSIMなど)は機種により異なります。手元のSIMが合うかどうかは、各機種の取扱説明書や公式仕様での確認をおすすめします。

他社SIMの利用について

3機種ともSIMフリーですが、他社(MVNOやキャリア)のSIMを挿して使う場合、メーカーやキャリアの動作保証外となる点に注意してください。たとえばFS050Wは楽天モバイルの主要バンド(バンド3・プラチナバンド28・auローミング用の18/26、5Gのn77など)に対応しており、実利用では「SIMを挿すだけで使えた」という報告が多く見られます。ただしAPN自動設定の扱いはレビューによって記述が分かれており、メーカー/キャリアが公式に動作保証しているかどうかとは区別が必要です。利用予定のSIMがある場合は、富士ソフトの動作確認情報と各キャリアの対応製品情報を事前にご確認ください。

設定の基本手順(共通)

3機種とも、設定の基本的な流れは共通しています。物理SIMを使う場合の一般的な手順は次のとおりです。

  1. 本体の電源を切り、バッテリーを外してSIMカードを挿入する(FS050WはnanoSIMスロット)
  2. バッテリーを戻し、電源を入れる
  3. 主要通信会社の接続設定がプリセットされている機種では、SIMに合わせて自動でAPNが設定される(FS040W・FS050Wは主要キャリアの設定をプリセット)
  4. 自動設定されない場合は、本体メニューまたは管理画面から手動でAPN(接続先情報)を入力する
  5. スマホやPCのWi-Fi設定から、本体に表示されるSSIDを選び、パスワードを入力して接続する

FS050Wでは、eSIMを使う場合に管理画面からのeSIMプロファイル登録(アクティベーション)が必要です。具体的な操作は各機種の取扱説明書に従ってください。なお、他社SIMでAPNが自動設定されないケースもあるため、手動設定の方法も確認しておくと安心です。

繋がらない・遅いときの対処

「電源は入るのにインターネットに繋がらない」「急に遅くなった」といったトラブルは、いくつかの基本対処で解決することが多くあります。慌てず順番に試してみてください。

対処1:電波状況と置き場所を見直す

まずは本体画面の電波(アンテナ)表示を確認します。電波が弱い場合は、窓際など電波の入りやすい場所に本体を移動してみてください。とくにFS030W・FS040Wは4G世代のため、建物の奥まった場所では電波が弱くなりがちです。FS050Wも5Gが届かない場所では自動的に4Gに切り替わります。

対処2:再起動とSIMの挿し直し

一時的な不具合は、本体の再起動で直ることがよくあります。電源を切って入れ直し、それでも改善しない場合は、いったん電源を切ってからSIMカードを挿し直してみてください。接触不良が原因のこともあります。

対処3:APN(接続先)設定を確認する

繋がらない原因として多いのが、APN設定の不一致です。とくに他社SIMを使っている場合、APNが自動設定されないことがあります。利用中のSIMの正しいAPN情報(接続先名・ユーザー名・パスワードなど)を、SIM提供元の公式サイトで確認し、本体の管理画面から入力し直してください。

対処4:同時接続台数を確認する

つなぎすぎも速度低下の原因です。FS030W・FS040Wは通常時最大15台、FS050Wは最大32台が上限です。使っていない端末のWi-Fiを切ると、改善することがあります。

対処5:それでも直らないときは「まず借りて試す」

ここまで試しても改善しない場合、本体側の故障や、そもそもその場所が電波エリア外という可能性もあります。修理に出したり買い替えたりする前に、同等機種をレンタルして、別の端末でも同じ症状が出るか試すのは有効な切り分け方法です。レンタル機で問題なく繋がるなら本体側の不具合、レンタル機でも繋がらないなら電波・回線側の問題、と原因を見分けやすくなります。

バッテリー・付属品で選ぶ

長時間の外出や、ベッドのそばでの利用では、バッテリー持ちと付属品も判断材料になります。

バッテリーの持ち

  • FS030W/FS040W:3,060mAh。FS030WはWi-Fiで最大20時間・Bluetoothで最大24時間、FS040Wは最大20時間(いずれも公式値)
  • FS050W:4,000mAhと大容量だが、5G利用時で約9時間・4G利用時で約11時間。高速・高機能な分、稼働時間はやや短め

「1日中こまめに充電せず使いたい」ならFS030W/FS040Wの20時間級、「速度・台数を取りたい」ならFS050W、という見方ができます。

付属品・充電端子

充電端子は世代で進化しています。FS030WはmicroUSB(USB2.0)、FS040WとFS050WはUSB Type-Cです。手持ちのケーブルを使い回したい場合は、Type-Cに統一されているFS040W/FS050Wが扱いやすいでしょう。

別売アクセサリでは、FS030Wにクレードル、FS040Wにホームキット、FS050Wに「+F 充電/LANステーション」(クレードル)が用意されています。自宅で有線LANにつないだり据え置きで使いたい場合は、これらの対応が選定ポイントになります。

用途別:どれを選ぶべきか

ここまでの違いをふまえ、使い方ごとのおすすめを整理します。

こんな人おすすめ理由
速度・台数・最新環境を重視FS050W5G・Wi-Fi 6・eSIM・最大32台に対応する唯一の最新機
自宅でホームルーターも兼ねたい/コスト重視FS040W別売ホームキットで据え置き運用が可能。4Gで価格を抑えやすい
軽さ・バッテリー持ち最優先のライトユースFS030W約128gで最軽量、最大20〜24時間のバッテリー持ち
2回線を切り替え・バックアップしたいFS050WeSIM+nanoSIMのデュアルSIM構造
車内でも使いたいFS050Wモバイル/ホーム/カーの3モード対応

これから長く使うことを考えると、5G・Wi-Fi 6・eSIMに対応したFS050Wが基本のおすすめです。FS030W・FS040Wは4G世代のため、新品の入手性や今後の通信環境を考えると選びにくくなってきています。それでも「軽さ最優先」「自宅据置も兼ねたい」といった明確な目的があれば、旧機種が合うケースもあります。

レンタルで使う・試すという選択肢

「どれが自分の生活圏で快適に使えるか」は、スペック表だけでは判断しきれません。電波の入り具合は住んでいる場所や建物に大きく左右されるためです。そこで現実的なのが、買う前にレンタルで試す方法です。

  • 短期の一時利用(入院・引越し・出張・帰省など)なら、購入よりレンタルのほうが費用を抑えやすい
  • 購入を検討中なら、まずレンタルして自宅・職場での電波の入り具合を確かめてから判断できる
  • 手持ち機の故障切り分けにも、同等機をレンタルして症状が再現するか試せる

当サイトのデータベース(2026年6月時点)では、各機種の取扱状況は次のとおりです。

  • FS030W:WiFiレンタルどっとこむ/NETAGE/WiFiレンタル屋さん/みんなのWiFi など、幅広く取り扱い
  • FS040W:NETAGE 系で取り扱い
  • FS050W:NETAGE/WiFiレンタル屋さん など

参考として、NETAGEのFS050W無制限プランはデイリー1日1,320円・31日まで16,370円(往復送料1,100円・安心補償別/2026年6月時点)です。FS030W・FS040Wは旧4G機のためレンタルの取り扱いが縮小している可能性があり、在庫は事業者ごとに変動します。最新の料金・在庫は各事業者の公式ページでご確認ください。

入院などの一時利用でルーターを探している方は、機種選びや病院での注意点を 入院中のWiFiレンタル完全ガイド にまとめています。あわせてご覧ください。

ネットエイジ(NETAGE)で料金を見る →

※公式サイトへ移動します。料金は変動するため最新情報をご確認ください。

中古の買い切りを検討する場合、FS050W本体の最安は約33,709円(価格.com・2026年時点)で、中古はイオシス・じゃんぱら・携帯少年など複数の中古モバイルルーター販売店でランクA品が流通しています(保証は1ヶ月程度が中心)。中古は状態や保証が店舗ごとに異なるため、購入前に各店の現行ページで確認してください。

WiFiレンタル屋さんで料金を見る →

※公式サイトへ移動します。料金は変動するため最新情報をご確認ください。

よくある質問

このあとのFAQで、購入・利用前によくある疑問をまとめています。さらに細かいスペックは、各機種ページ(FS030WFS040WFS050W)や 機種の比較一覧 もご活用ください。

まとめ:3機種は「世代」で選び分ける

FS030W・FS040W・FS050Wは、富士ソフトのSIMフリールーターの3世代です。選び方のポイントを振り返ります。

  1. 速度・台数・最新環境を重視するなら、5G・Wi-Fi 6・eSIM対応の FS050W
  2. 自宅でホームルーターも兼ねたい/コストを抑えたいなら、ホームキット対応の FS040W
  3. 軽さとバッテリー持ちを優先するライトユースなら、最軽量の FS030W

これから長く使うならFS050Wが基本のおすすめですが、用途がはっきりしていれば旧機種も選択肢になります。判断に迷ったら、買う前にレンタルで実際の電波を試すのが確実です。一時利用ならそのままレンタルで済ませる手もあります。

料金・在庫はすべて2026年6月時点のものです。変動の可能性があるため、購入・契約前に各販売店・レンタル事業者の公式情報で最終確認してください。