レンタルWiFiや月額のモバイルWiFiを選ぶとき、最初に迷いやすいのが「容量はどれくらい必要か」という点です。10GB・50GB・100GB・無制限と選択肢は幅広く、少なすぎれば月末にギガ不足、多すぎれば料金が割高になりがちです。
この記事では、まず自分に必要な容量をざっくり見積もる方法を紹介し、そのうえで容量別にどんなサービスが向くかを整理します。具体的な料金や容量プランは各社・時期で変わるため、ここでは本記事冒頭の確認日時点の一般的な目安として説明します。申し込み前には必ず公式サイトで最新の容量・料金・速度制限の条件をご確認ください。
この記事の要点(先に結論)
- 必要量は「用途ごとの1時間あたり通信量 × 1日の使用時間 × 利用日数」で見積もる(例:Netflixの標準画質〔最大0.7GB/時間〕を1日2時間なら1ヶ月30日で最大約42GB)
- 〜10GBはライト用途や短期・サブ回線、20〜50GBは普段使い中心が目安
- 100GB級は動画もそこそこ・在宅軽め、無制限は容量を気にしたくない人向け
- 容量を超えると月末まで128kbps程度に制限される場合がある(解除時期も要確認)
- 無制限でも短期間に大量に使うと速度が制限されることがある
まず必要な容量を見積もる(用途別の目安)
必要容量は「何にどれくらい使うか」で決まります。見積もりの材料になるのが、用途ごとの1時間あたりの通信量です。下の表は、各サービスの提供者が公式に公表している値(公式値)と、公式が公表している推奨速度・帯域を1時間あたりの通信量に直した値(当サイト換算)をまとめたものです。公式が数値を公表していない用途(地図アプリ・SNSなど)は、根拠のある値がないため表に入れていません。
| 用途 | 条件 | 1時間あたりの通信量 | 値の種類(出典) |
|---|---|---|---|
| 動画(Netflix) | 画質「低」(ベーシック画質) | 最大0.3GB/時間 | 公式値(Netflixヘルプセンター) |
| 動画(Netflix) | 画質「中」(標準画質) | 最大0.7GB/時間 | 公式値(Netflixヘルプセンター) |
| 動画(Netflix) | 画質「高」・標準画質 | 最大1GB/時間 | 公式値(Netflixヘルプセンター) |
| 動画(Netflix) | 画質「高」・HD | 最大3GB/時間 | 公式値(Netflixヘルプセンター) |
| 動画(Netflix) | 画質「高」・UHD 4K | 最大7GB/時間 | 公式値(Netflixヘルプセンター) |
| 動画(YouTube) | 360p(推奨速度0.7Mbps) | 約0.3GB/時間 | 当サイト換算(YouTubeヘルプの推奨速度から) |
| 動画(YouTube) | 480p(推奨速度1.1Mbps) | 約0.5GB/時間 | 当サイト換算(YouTubeヘルプの推奨速度から) |
| 動画(YouTube) | 720p(推奨速度2.5Mbps) | 約1.1GB/時間 | 当サイト換算(YouTubeヘルプの推奨速度から) |
| 動画(YouTube) | 1080p(推奨速度5Mbps) | 約2.3GB/時間 | 当サイト換算(YouTubeヘルプの推奨速度から) |
| 動画(YouTube) | 4K(推奨速度20Mbps) | 約9GB/時間 | 当サイト換算(YouTubeヘルプの推奨速度から) |
| ビデオ会議(Zoom) | 1対1・高画質(上り0.6Mbps+下り0.6Mbps) | 約0.54GB/時間 | 当サイト換算(Zoomサポートの帯域幅から) |
| ビデオ会議(Zoom) | グループ・高画質(上り1.0Mbps+下り0.6Mbps) | 約0.72GB/時間 | 当サイト換算(Zoomサポートの帯域幅から) |
| ビデオ会議(Zoom) | グループ・720p(上り2.6Mbps+下り1.8Mbps) | 約2.0GB/時間 | 当サイト換算(Zoomサポートの帯域幅から) |
| 音楽ストリーミング | 音質「中」(192kbps) | 約0.087GB/時間(約87MB/時間) | 公式の目安(LINEMO公式FAQ) |
| LINEの音声通話 | 音声のみ | 約0.018GB/時間(約18MB/時間) | 公式の目安(LINEMO公式FAQ) |
当サイト換算の計算式:1時間あたりの通信量(GB)= 速度(Mbps)× 3,600秒 ÷ 8 ÷ 1,000 = 速度(Mbps)× 0.45。YouTubeは「推奨される持続的な速度」、Zoomは必要な帯域幅を1時間流し続けた場合の値で、実際の消費はこれより少ないこともあります。ビデオ会議は送信(上り)も受信(下り)もデータ容量を消費するため、上り+下りを合計しています。Netflixの値はウェブブラウザで視聴する場合の1台あたりの上限です。音楽ストリーミングとLINE通話の値は、通信事業者のLINEMO(ソフトバンク)が公式FAQで示している目安です。なお、Web閲覧は時間ではなくページ単位の目安で、同FAQでは1ページあたり約0.3MB(約0.0003GB/ページ)とされています。
計算は「1時間あたりの通信量 × 1日の使用時間 × 利用日数」です。上の表の値だけで、たとえば次のように見積もれます。
- ライト(通話と動画少し):LINEの音声通話を1日1時間(0.018GB/時間 × 1時間 = 約0.02GB)+ YouTubeを480pで1日30分(0.5GB/時間 × 0.5時間 = 約0.25GB)→ 1日約0.27GB × 30日 = 1ヶ月約8GB
- 普段使い+在宅会議:Netflixを標準画質(画質「中」)で1日2時間(0.7GB/時間 × 2時間 = 最大1.4GB)+ Zoomのグループ会議(高画質)を1日1時間(約0.72GB)→ 1日約2.1GB × 30日 = 1ヶ月約64GB
- 動画をHDで毎日:NetflixのHDを1日2時間(3GB/時間 × 2時間 = 最大6GB)→ 1日最大6GB × 30日 = 1ヶ月最大約180GB
あくまで概算ですが、自分がどの容量レンジに入るかの当たりをつけるのに役立ちます。
動画やビデオ会議、テザリングは通信量が大きくなりやすい用途です。画質を下げる、Wi-Fi環境では端末側のWi-Fiを使うなどで消費を抑えられるので、見積もりと合わせて意識しておくとよいでしょう。
容量別に向くサービス
見積もりができたら、容量レンジ別にどんなサービスが向くかを見ていきます。
〜10GB:ライト用途・短期やサブ回線
メール・SNS・地図の確認が中心で、動画はあまり見ない人向けです。短期の旅行や出張のサブ回線、たまに使う予備としても使いやすいレンジです。普段スマホの大容量プランがあり、たまの外出時だけ補いたいという場合も、このあたりで足りることがあります。
20〜50GB:普段使い中心
Web閲覧やSNS、音楽ストリーミングに加え、たまに動画も見るくらいの普段使いに向くレンジです。在宅作業のメイン回線というよりは、外出先や一人暮らしの中量級の使い方にフィットします。容量プランを段階的に選べるサービスなら、20GB・50GBあたりから自分の使い方に近いものを選べます。
100GB級:動画もそこそこ・在宅軽め
動画視聴を日常的に楽しみたい人や、在宅で軽めに使いたい人の目安になるレンジです。高画質の長時間視聴を毎日続けると足りなくなることもありますが、画質を調整すればある程度コントロールできます。容量を気にしすぎずに使いたいけれど無制限までは不要、という層に合います。
無制限(クラウドSIM/WiMAX):容量を気にしたくない人
毎月の使用量が読めない、とにかく容量を気にせず使いたいという人には無制限プランが候補です。クラウドSIMタイプやWiMAXに無制限をうたうプランがあります。ただし「無制限」でも、一定期間に大量に使うと公平利用などの理由で速度が制限される場合がある点には注意が必要です(詳しくは次の章)。
なお、20〜100GBの範囲で容量を選べるタイプの代表例については、MONSTER MOBILEの評判・注意点で料金・縛りの条件を詳しく解説しています。
※月額制の契約サービスです。容量プラン・超過時の速度制限・料金は各社で異なります。公式サイトで最新の容量と料金をご確認ください。
超過時の速度制限に注意
容量を選ぶうえで見落としがちなのが、決めた容量を使い切った後(超過時)の扱いです。サービスによっては、容量を超えると月末まで速度が制限され、たとえば128kbps程度まで落ちることがあります。この速度になると、テキスト中心の用途はなんとか使えても、動画や重いページの読み込みは厳しくなります。
無制限プランについても同様で、データ容量に上限がなくても、短期間に大量に使うと一時的に速度が制限される設計のサービスがあります。「無制限=常に高速で使い放題」とは限らない、という点はおさえておきましょう。
申し込み前には、(1)容量を超えたときにどの速度まで落ちるか、(2)いつ制限が解除されるか(月末まで/一定時間など)、(3)無制限の場合の速度制限条件、の3点を公式サイトで確認しておくと、使い始めてからのギャップを避けやすくなります。
短期レンタルと月額で容量の考え方が違う
容量の考え方は、利用期間が「短期レンタル(数日〜数週間)」か「月額(数ヶ月〜)」かでも変わります。
数日〜数週間の短期レンタルでは、月単位ではなく利用日数全体で必要量を見積もります。旅行や出張で動画やテザリングを使うなら無制限に近いプランや大容量が安心ですが、地図とメール中心なら小さめの容量でも足りることがあります。短い期間だからこそ、使う日に集中して通信量が増える点を意識しましょう。
一方、数ヶ月以上使う月額プランでは、毎月コンスタントにどれくらい使うかで容量レンジを選びます。月によって使用量にムラがある人は、容量を選べるサービスでプラン変更ができるか、あるいは無制限で容量を気にしない方向にするか、という選び方になります。利用期間と使い方の両面から、自分に合う容量を考えてみてください。
まとめ
WiFiの容量選びは、まず「自分が何にどれくらい使うか」を軽く見積もるところから始めるのが近道です。そのうえで、〜10GBはライト用途や短期・サブ、20〜50GBは普段使い中心、100GB級は動画もそこそこ・在宅軽め、無制限は容量を気にしたくない人、という目安で当てはめると選びやすくなります。
合わせて、超過時の速度制限や、無制限プランでも速度が制限される場合があることも確認しておきましょう。容量プランや料金、速度制限の条件は各社・時期で変わるため、最終的には公式サイトで最新の内容をご確認ください。